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こんにちは、Mono Dental Clinicです✨
私たちの体は、日々さまざまな細菌やウイルスと戦っています。この防御機能を担うのが「免疫力」です。免疫力は、全身の健康だけでなく、お口の中の健康とも深い関わりがあります。今回は、免疫力と歯科の関係についてお話ししていきたいと思います。
お口の中と免疫力のつながり
お口の中には、無数の細菌が存在しています。その多くは害を及ぼさない善玉菌や中立の菌ですが、適切なケアがされていないと悪玉菌が増え、虫歯や歯周病の原因になります。特に歯周病菌は、歯ぐきに炎症を引き起こすだけでなく、全身に悪影響を及ぼすことがわかっています。
免疫力が低下すると、こうした細菌に対する体の防御機能も弱まり、口腔内の病気が進行しやすくなります。一方で、口腔内の炎症が全身に広がると、免疫システムが過剰に働いてしまい、体全体に悪影響を及ぼすこともあります。つまり、お口の健康と免疫力は相互に影響を与え合っているのです。
歯周病と免疫力の関係
歯周病は、日本人成人の約8割がかかっているとされる非常に一般的な疾患です。歯周病は、歯ぐきや歯を支える骨が細菌によって侵される病気ですが、実は全身の健康にも影響を与えます。
歯周病菌やその毒素が血管内に侵入すると、免疫系が反応して炎症が全身に広がることがあります。これが、心血管疾患や糖尿病の悪化といった全身疾患のリスクを高める要因となるのです。さらに、慢性的な炎症が免疫システムを消耗させることで、体全体の免疫力を低下させる可能性もあります。
歯周病菌が関係するとされる全身疾患
1.心疾患(動脈硬化・心筋梗塞など)
歯周病菌や炎症性物質が血流に乗って全身にまわることで、血管内に炎症を起こし、動脈硬化や血栓の原因となると考えられています。
2.脳梗塞(脳血管疾患)
歯周病菌が血管を通じて脳に影響し、血栓を引き起こして脳梗塞のリスクを高める可能性があるとされています。
3.糖尿病
歯周病と糖尿病は「相互関係」があり、歯周病の炎症によって血糖値のコントロールが悪化しやすくなります。逆に、糖尿病があると歯周病も進行しやすくなります。
4.誤嚥性肺炎
高齢者に多い疾患で、歯周病菌を含む口腔内の細菌が唾液や食物と一緒に誤って肺に入ることで、肺炎を引き起こします。
5.早産・低体重児出産
妊娠中に歯周病があると、炎症物質が子宮を刺激し、早産や低体重児出産のリスクが高まると報告されています。
6.関節リウマチ
歯周病菌の一部がリウマチの原因物質(自己抗体)と関係しているとする研究もあり、慢性炎症が関節に影響を与えるとされています。
お口の健康を保つことで免疫力をサポート
免疫力を高めるためには、全身の健康を整えることが重要です。食事や睡眠、運動はもちろんのこと、お口の健康を守ることも大切な要素です。具体的には以下の点に注意しましょう。
1. 定期的な歯磨き
歯磨きは、歯周病や虫歯を予防する基本中の基本です。特に歯と歯ぐきの境目を意識して丁寧に磨きましょう。
2. デンタルフロスや歯間ブラシの使用
歯と歯の間は、歯ブラシだけでは十分に汚れを取り除けない場合があります。フロスや歯間ブラシを併用することで、より清潔なお口の環境を保てます。
3. 歯科定期検診
自分では気づきにくい虫歯や歯周病を早期に発見するためには、定期的な歯科検診が欠かせません。特に免疫力が低下しやすい高齢者や持病がある方は、定期検診を積極的に受けましょう。
4. 健康的な生活習慣
バランスの取れた食事や十分な睡眠を心がけることで、免疫力を維持できます。また、禁煙もお口の健康を守るために重要なポイントです。
お口の健康がもたらす全身の効果
お口の中を清潔に保つことは、免疫力の維持や向上だけでなく、以下のような全身の健康にもつながります。
1.感染症予防
口腔内の細菌を抑えることで、肺炎などの感染症のリスクを減らすことができます。特に高齢者は、誤嚥性肺炎の予防効果が期待されます。
2.生活習慣病の改善
歯周病を治療することで、糖尿病のコントロールが改善することが報告されています。
3.心身の健康
お口が健康だと、食事を楽しむことができ、栄養バランスの取れた食生活が可能になります。また、口臭が気にならなくなることで、自信を持って人と接することができるようになります。
まとめ
免疫力とお口の健康は、切っても切れない関係にあります。お口の健康を保つことで、全身の免疫力をサポートし、健康的な生活を送ることが可能になります。“お口は、健康への入り口”です✨
毎日の丁寧なケアと定期的な歯科検診を習慣にして、全身の健康を守りましょう☺️