
こんにちは、Mono Dental Clinicです🦷
「毎日しっかり歯磨きをしているのに、歯を失ってしまうことがある」――そう聞くと、不思議に思われる方も多いかもしれません。
もちろん、むし歯や歯周病は歯を失う大きな原因です。そのため、歯磨きや定期的なクリーニングはとても大切な習慣です。
しかし実はそれだけでは不十分なこともあり、歯を弱らせてしまうもう一つの大きな要因があります。
それが「噛む力のコントロール」です。
無意識のうちに歯を壊す「力」
歯ぎしりや食いしばりは、ほとんどの場合「無意識のクセ」として行われています。特に寝ている間の歯ぎしりは、自分では気づくことができません。
歯ぎしりや食いしばりのときにかかる力は、実は体重以上にもなると言われています。想像以上の強い力が、毎晩のように歯やあごに加わっているのです。
その結果、次のようなトラブルが起こることがあります。
• 歯がすり減って短くなる
• ヒビや欠けができる
• 歯が揺れ、最終的に抜けてしまう
• 顎関節症(あごの痛みや音、口が開きにくい症状)が起こる
• 首や肩のこり、頭痛の原因になる
このように「むし歯や歯周病がなくても歯を失ってしまう」という事態は、噛む力の影響によって起こり得るのです。
力を分散させる“挙上幅子”という考え方
歯科の世界では「挙上幅子(きょじょうふくし)」という言葉があります。聞き慣れないかもしれませんが、これはかみ合わせの高さや関係を調整し、歯やあごにかかる力をうまく分散させるための基準となる考え方です。
もともとは入れ歯やかぶせ物などの補綴治療で重視されるものですが、実は歯ぎしりや食いしばりのある方にも深く関係しています。
適切にかみ合わせを整えることで、力の集中を避け、歯やあごを守ることができるのです。
ナイトガード(マウスピース)の活用
歯ぎしりや食いしばりが強い方には、「ナイトガード」と呼ばれるマウスピースの装着が勧められることがあります。
透明のマウスピースを就寝時に装着することで、歯と歯が直接ぶつかるのを防ぎ、歯の摩耗や破折を予防します。
また、力を均等に分散する役割もあるため、顎関節への負担を減らす効果も期待できます。
「寝ている間に無意識に歯ぎしりしてしまう」というコントロールできない習慣に対しては、非常に有効な方法です。
歯を守るために必要なこと
- むし歯や歯周病の予防(毎日の歯磨き+定期的なクリーニング)
- 噛む力のコントロール(かみ合わせ調整やナイトガードの使用)
どちらが欠けても、歯を失うリスクは高まります。
「歯磨きは頑張っているから大丈夫」と思っている方こそ、力の影響にも目を向けていただきたいのです。
まとめ
歯を失う原因は、むし歯や歯周病だけではありません。
無意識のうちにかかる「噛む力」もまた、歯やあごを傷める大きな要因です。
• 歯磨きはしっかりしているのに歯が欠けてしまった
• 朝起きるとあごや歯が疲れている
• 歯科医院で「歯ぎしりがありますね」と言われた
そんな方は、力のコントロールを見直すサインかもしれません。
私たちMono Dental Clinicでは、患者さん一人ひとりに合わせてかみ合わせの調整やナイトガードのご提案を行っています。
大切な歯をこれから先も守るために「歯磨き」だけでなく「力のコントロール」にも、ぜひ目を向けてみてください✨