
こんにちは、Mono Dental Clinicです🦷✨
皆さんは「歯周病と認知症には深い関係がある」ということを知っていますか?歯周病は歯ぐきや歯を支える骨に炎症を引き起こす病気ですが、実はその影響は口の中だけにとどまらず、全身の健康にも関わっています。近年、高齢者に増えている認知症との関連性が指摘されており、予防のためには口腔ケアが重要であることが分かってきました。今回は、歯周病と認知症の関係についてお話ししていきたいと思います。
歯周病とは?
まず初めに歯周病についてお話しします。『歯周病』という言葉は、皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
歯と歯ぐきの間に細菌が繁殖し、歯ぐきの炎症や歯を支える骨の破壊を引き起こす病気です。進行すると歯が抜ける原因となるだけでなく、炎症が長期間続くことで全身に悪影響を及ぼすことが分かっています。
主な症状は
• 歯ぐきの腫れや出血
• 口臭の悪化
• 歯がぐらつく
• 噛みにくくなる
初期の段階では自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行してしまうこともあります。
認知症とは?
認知症とは、脳の神経細胞がダメージを受け、記憶力や判断力が低下し、日常生活に支障をきたす病気です。最も一般的な認知症の種類は「アルツハイマー型認知症」で、脳内に異常なタンパク質が蓄積することで神経細胞が破壊され、進行していきます。
歯周病が認知症に影響を与える仕組みとは
1. 歯周病菌が脳に悪影響を与える
歯周病を引き起こす細菌の一種である「ポルフィロモナス・ジンジバリス(P. gingivalis)」は、口腔内だけでなく血流を通じて全身に広がることが知られています。この細菌が脳に到達すると、炎症を引き起こし、アルツハイマー型認知症の原因とされる「アミロイドβ」というタンパク質の蓄積を促進すると考えられています。
2. 慢性的な炎症が脳機能を低下させる
歯周病が進行すると、炎症性物質が血液を介して全身に広がります。これにより、脳内でも慢性的な炎症が発生し、神経細胞にダメージを与える可能性があります。慢性炎症は認知症のリスクを高める要因の一つとされており、歯周病の放置が脳に悪影響を及ぼすことが示唆されています。
3. 歯の喪失が脳の機能低下につながる
歯周病が進行すると、最終的に歯を失うリスクが高まります。歯が少なくなると、噛む回数が減り、脳への刺激が少なくなります。実際に、「噛む回数が多い人ほど認知症のリスクが低い」という研究結果もあり、歯の健康が脳の健康維持に重要であることが分かっています。
歯周病を予防し、認知症のリスクを減らすためにできること
1. 毎日の正しい歯磨き
歯周病予防の基本は、適切なブラッシングです。特に歯と歯ぐきの境目を意識しながら、歯周ポケットにたまったプラークをしっかり取り除くことが大切です。また、デンタルフロスや歯間ブラシを使って歯と歯の間の汚れを除去することも効果的です。
2. 定期的な歯科検診を受ける
歯周病は自覚症状が少ないため、定期的に歯科医院でチェックを受けることが重要です。歯科医師によるプロフェッショナルケアを受けることで、早期発見・早期治療が可能になります。
3. よく噛んで食べる
しっかり噛むことで、脳への刺激が増え、認知症の予防につながると考えられています。硬めの食材を取り入れたり、よく噛むことを意識して食事をすることが大切です。
4. 口腔内の乾燥を防ぐ
口の中が乾燥すると、細菌が増殖しやすくなります。こまめに水を飲む、唾液の分泌を促す食品(ガムや梅干しなど)を摂ることで、口腔環境を整えましょう。
5. 健康的な生活習慣を維持する
歯周病と認知症の両方に共通するリスク要因として、「生活習慣の乱れ」が挙げられます。バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけ、全身の健康を維持することが大切です。
まとめ
歯周病と認知症には深い関係があり、口腔内の健康を維持することが脳の健康にもつながることが分かっています。特に、歯周病を予防することで、脳への炎症の影響を減らし、認知症のリスクを抑えられる可能性があります。
毎日の歯磨きを丁寧に行い、定期的に歯科検診を受けることが、将来的な認知症予防にもつながります。歯と脳の健康を守るために、今からできることを実践していきましょう😌✨