
歯磨き粉は毎日のオーラルケアに欠かせないアイテムですが、種類が多すぎて「どれを選べばいいの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。実は、歯磨き粉は目的や悩みに応じて選ぶことが重要です。今回は、歯磨き粉の選び方をお話ししていきたいと思います。
歯磨き粉の役割とは?
歯磨き粉の主な役割は、次の3つです。
1. 汚れを落とす
歯磨き粉には研磨剤や洗浄成分が含まれ、歯の表面の汚れや着色を取り除くのをサポートします。
2. 虫歯や歯周病を予防する
フッ素や抗菌成分が配合されていることで、虫歯や歯周病の原因菌の活動を抑え、予防効果を高めます。
3. 口腔内を清潔に保つ
爽快感を与えるミントなどの香料で、磨いた後の口腔内をさっぱりとした気持ちにします。
歯磨き粉の種類と選び方
歯磨き粉は、悩みや目的によって選ぶべき種類が異なります。以下のポイントを参考にしてください。
1.虫歯予防を重視したい場合
おすすめ成分:フッ素
フッ素はエナメル質を強化し、初期の虫歯を修復する作用があります。虫歯になりやすい方や甘いものをよく摂る方には、フッ素配合の歯磨き粉がおすすめです。
• 選び方のポイント
「フッ化ナトリウム」「フッ化第一スズ」など、フッ素が1000ppm以上配合されているものを選ぶと効果的です。また、年齢に合ったフッ素濃度の歯磨き粉を使いましょう。
▶ 6か月~2歳
フッ素濃度 500ppm以下
・仕上げ磨きのときに使用し、飲み込まないよう注意しましょう。
▶ 3~5歳
フッ素濃度 500~1,000ppm
・うがいができるようになったら、軽く吐き出す練習をしましょう。
▶ 6歳以上
フッ素濃度 1,000~1,500ppm
・奥歯の磨き残しに注意し、特に就寝前の歯磨きをしっかりしましょう。
2.歯周病が気になる場合
おすすめ成分:抗菌成分(イソプロピルメチルフェノールなど)、トラネキサム酸
歯茎の炎症や出血を抑える成分が含まれているものが効果的です。歯周病予防用の歯磨き粉には、歯茎ケアを目的とした成分が豊富に配合されています。
・選び方のポイント
「歯周病予防」と明記されているものや、抗菌成分入りのものを選びましょう。
3.着色を落としたい場合
おすすめ成分:ポリリン酸ナトリウム、ハイドロキシアパタイト
ホワイトニング効果をうたった歯磨き粉には、歯の表面の着色を除去する成分が含まれています。ただし、研磨剤が強いものは歯のエナメル質を傷つけることがあるため、注意が必要です。
• 選び方のポイント
「低研磨」「エナメルケア」と書かれた商品を選ぶと歯に優しいです。
4.口臭が気になる場合
おすすめ成分:消臭成分(緑茶エキスなど)、抗菌成分
口臭を予防する歯磨き粉には、消臭効果がある成分が配合されています。特に、長時間口の中を爽やかに保つ効果が期待できます。
• 選び方のポイント
ミントの香りだけに頼らず、消臭効果が科学的に証明された成分が含まれるものを選びましょう。
年齢や体質に応じた選び方
1.子ども用の歯磨き粉
子ども用にはフッ素濃度が低めのものを選びましょう。小さいお子さんの場合、飲み込んでしまうこともあるため、低刺激で安全性が高いものがおすすめです。
2.敏感な歯の方
知覚過敏がある場合は、硝酸カリウムや乳酸アルミニウムが配合された歯磨き粉を選ぶと、痛みが軽減されます。
歯磨き粉選びの注意点
1. 刺激が強すぎるものや研磨剤が多く含まれている歯磨き粉は、歯や歯茎を傷つける可能性があります。
2. 特定の症状に特化しすぎない
特定の効果をうたった商品ばかりを使い続けると、他のケアが疎かになる場合があります。自分の口腔環境全体を考えて選びましょう。
3. 使用量を守る
歯磨き粉の効果を最大限に引き出すためには、適量を守ることが重要です。歯磨き粉の適量は年齢によって異なります。
• 6歳以上(大人も含む):1〜2cm
• 3〜5歳:5mm程度(グリーンピース大)
• 3歳未満:米粒程度
4.うがいは少量のお水で
フッ素の効果をしっかり得るために、歯磨き後のうがいは1回(少量の水で)が理想的です。何度もうがいをすると、せっかくのフッ素が流れてしまい、むし歯予防の効果が減ってしまいます。
まとめ
歯磨き粉は、自分の悩みや目的に合わせて選ぶことが大切です。虫歯予防、歯周病ケア、ホワイトニング、口臭対策など、商品ごとに特徴が異なるため、成分や効果をしっかり確認して選びましょう。また、歯磨き粉に頼りすぎず、正しい歯磨きの方法や歯科医院での定期的なケアも忘れないようにしてください。
毎日の歯磨きがより効果的なものになるよう、自分に合った歯磨き粉を見つけてくださいね✨