
日常生活の中で「詰め物が取れた!」という経験をすることは、誰にでも起こり得ることです。食事中に違和感を覚えて鏡を見たら詰め物が外れていた、というのは珍しいことではありません。しかし、この状況に適切に対処しないと、思わぬトラブルにつながる可能性もあります。今回は、詰め物が取れたときにすべきことや、その予防策についてお話ししたいと思います。
詰め物が取れる原因
・ 接着剤の劣化
詰め物は専用の接着剤で固定されていますが、経年劣化により外れやすくなることがあります。
・ 虫歯の再発
詰め物の周りに虫歯ができると、歯の構造が弱くなり詰め物が外れることがあります。
・ 強い衝撃や硬い食べ物
硬いものを噛んだり、強い衝撃が歯に加わると詰め物が取れることがあります。
・ 歯ぎしりや噛みしめ
歯ぎしりや強い噛みしめの癖があると、詰め物に負担がかかり、外れるリスクが高まります。
詰め物が取れたときの対処法
1. 詰め物を保管する
取れた詰め物が手元にある場合は、捨てずに保管してください。歯科医院で再利用できる場合がありますので、来院される際にお持ちください。
2. 歯科医院を早めに受診する
詰め物が取れた状態を放置すると、歯が虫歯になりやすくなったり、痛みが出ることがあります。できるだけ早く診察を受けましょう。
3. 飲食に注意する
取れた部分が敏感になることがあるため、冷たい飲み物や甘い食べ物は避けた方が良いでしょう。また、硬いものを噛むのも控えましょう。
取れた部分が鋭くなっている場合は、舌や頬を傷つけないように注意してください。
詰め物が取れた状態を放置すると
• 虫歯が進行する
詰め物が外れた部分は、食べかすやプラークが溜まりやすく、虫歯が進行するリスクがあります。
• 歯が欠ける
詰め物が取れた歯は弱くなっている場合が多く、放置すると歯が欠けたり折れる可能性があります。
• 噛み合わせのトラブル
詰め物がない状態で過ごすと、噛み合わせが悪くなることがあります。
詰め物が取れるのを防ぐためには、日頃のケアが大切です。
• 定期検診を受ける
歯科医院で定期的に検診を受けることで、詰め物の状態や周囲の歯の健康を確認できます。
• 食生活に気をつける
硬い食べ物や粘着性の高い食べ物を控えることで、詰め物が外れるリスクを減らせます。
• 歯ぎしり対策をする
歯ぎしりが原因で詰め物が外れることがあるため、ナイトガード(マウスピース)の使用を検討しましょう。
まとめ
詰め物が取れたら焦らず、まずは取れた詰め物を保管し、歯科医院での診察を受けることが大切です。また、普段から歯のケアや定期検診を欠かさないことで、詰め物が取れるリスクを減らせます。健康な歯を保つためにも、何か異変を感じたら早めにいらして下さい。